東京、音楽、衣食住

上京し、四年。

初回

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2010年代に入り、没個性的な世の中になっ(てしまっ)たように思う。こう言えば懐古厨と思われるかもしれないのは百も承知であるが、ルーズソックスにガングロメイクをして原宿を歩いていたいわゆる“ギャル”の存在が懐かしい。また思い返してみると、友人と親しくなるためのツールであった“プロフィール帳”、団地の公園でやっていたケイドロ、氷おに、シール交換等、アナログチックな交流もインターネット社会になった今、また同じように恋しく思える今日-キョウ-この頃である。

 今日-コンニチ-のSNS社会において、没個性的なニンゲン(愛子さまが買っている犬の名前ではない)になってしまった我々は、どうも他人の目が気になってしまうことが多くなったように思う。ツイッターInstagramフェイスブックに投稿するとすぐに(「〇〇するとすぐに」という文章は、as soon as〜の構文を思い出す。) その投稿に対する“リツイート”や“いいね”、“お気に入り”の数をチェックしてしまうのは現代人間のサガと言ってしまっていいだろう。そして、それらを他人と意味も無いのに比べてしまうのもまたサガである。(先日、青山テルマ氏が「それらの数でなく“自身の視聴率”をあげよう」と雑誌のインタビューで言っていて、心の中から拍手を送った。)

 そのような、ある意味 富・コミュニケーションであり、かつ、面倒臭くもある社会から隔離された超-スーパー-個人的な意見をつらつらつらつらつらつらつらつらつらつらつらつらつらつら(長ったらしい)と述べる、超-ちょう-個人的スペースが必要ではないか とふと今日、2017年3月1日、2018年度卒業者の「就活解禁日」に思い立ち、このブログを開始することにしたわけである。名前を出すわけでも、身分を名乗るわけでもない。そんなイチ小市民による、小さな気附きをつらつらと連ねていく予定である。

 尚、「東京、音楽、衣食住」というタイトルは、筆者がティーン時代から尊敬してきた(has been)存在である故・志村正彦氏の書籍タイトルから借用したものである。志村氏は「東京、音楽、ロックンロール」とrock 'n' rollの精神を持ち合わせていたが、その精神は筆者には備わって否いと判断し、その代わりと言っては何だが筆者が人生に於いて最も重要であると考えている“衣・食・住”をテーマとさせて戴いた。

 

上京し、四年が経つ。十分と言うべきかまだというべきかまだ分からないーーそのうちは“まだ(短い)”と言うべきなのかもしれない。その、“まだ”の期間に於いて、場所(エリア)、音楽、衣、食、住の総てで未だベストを見つけられていない現状がある。このブログは、その各々のベストを探す過程を記すことを目的とすることを此処に宣言する。